不倫の心理・背景

不倫の進行と依存症の進行プロセス

不倫の進行を、依存症の進行になぞらえて説明します。

依存症は、以下のような進行をしていきます。

(参考:ASK「依存症の進行プロセス」)

1.使用開始

付き合いや好奇心で薬物を使用する。日常からの軽い逸脱、という範囲で、「普通」の気分をベースに生活している。

2.習慣的使用~精神依存

ハイな状態を求めて使用する。薬物がないと物足りなさをおぼえるようになり、依存が始まる。

3.身体依存~トラブルの表面化

気分の振れ幅が大きくなり、ハイな状態と、薬物の効果が切れたときの落ち込み、自責感との間を行き来する。

4.人生の破たん

薬物が入っている間だけ、やっと「普通」の気分でいられる。心・体・社会生活が崩壊していき、薬物が切れると、こうした痛みに直面する。


それでは、この進行を、不倫に当てはめてみていきましょう。

①使用開始

ちょっとした好奇心、はずみのセックス。飲み会の成り行きでそのままホテルへ行った、という不倫のはじまりは、とてもよく聞きます。最初は遊びのつもりだった、というセリフは、よく耳にするのではないでしょうか。この時期はまだ家族に優しい時期です。

②精神依存の形成

1で快感、高揚感、スリルを味わい、またやりたい、彼女を抱きたいとチャンスをうかがうようになります。密会を繰り返すうちに、どんどん優先順位が高まっていきます。彼女の気を引くため、彼女に対して盛り上がるムード作りをしたり、高価なプレゼントをしたりします。

③身体依存の形成

不倫相手と会う機会が待ちきれずイライラしたり、家族に冷たく当たるようになります。妻とのセックスが減る、できなくなる「妻だけED」もこの時期に起こるのではないでしょうか。

④トラブル表面化

不倫行動が激しくなります。彼女にも、家族にも、後ろめたさを感じるようになります。「一人になりたい」「離婚したい」と言い出す人もいます。妻が慰謝料請求したり、離婚を決めるのもこの時期かと思います。また、彼女と別れようとして「会社にばらす」「別れるなら死ぬ」と脅されるケースもあります。

⑤人生の破たん

慰謝料で数百万の負債を負い、離婚して孤独になる場合もあります。社内恋愛の場合、左遷や降格を言い渡される場合もあります。運よく?離婚して不倫相手と再婚しても、自分の問題に向き合えない場合は、再び不倫し、トラブルを繰り返すこともあります。


いかかでしょうか。

不倫の進行も、こんな感じで依存症に照らし合わせて説明すると、

色々合点がいきますよね。

当然、⑤まで至る前に、なんとか解決できた方がいいと思いますし、⑤まで行ってしまったからといって、回復の見込みがないわけではありません。

そのタイミングごと、本人に対して、できるだけの働きかけをしていくしか

ないかと思います。怖れすぎずに向き合っていきましょう。

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