不倫の心理・背景

【東出・杏夫妻の不倫問題】それぞれの立場をクライアントに持つ、私なりの考察

先日週刊文春が報道した、東出昌大さんの不倫問題。芸能人の不倫ニュースは、ほぼ毎日流れているような気がしますが、これだけ世間のバッシングの声が大きいのは、ベッキーさん以来ではないでしょうか。

私のクライアントさんも、このニュースにはかなり動揺されている方が多いようです。芸能ニュースでは不倫の詳細が説明される場面が多く、過去パートナーの不倫を経験した方の中には、フラッシュバックに苦しむ方もいらっしゃいます。報道機関には、配慮を求めたいところですね。

私は不倫の「卒業」をゴールとして設定し、された側、した側(相手含む)、両方からのご相談をお受けしています。三方それぞれをクライアントとして受けている支援者は割と少ないのかなと思うので、ここではそんな私の立場から、それぞれについてこう思う、ということを書いていきたいと思います。

考察を書く前に、まず事前に断わっておきたいことは、ここに書いたのはあくまでも一部の芸能ニュースからの情報収集を基にした、私の個人的な意見・感想です。事実とは異なることも多いにあると思いますし、一個人の妄想レベルとして受け取っていただき、現在不倫問題に悩まれている方は、こういう考えもある、と思っていただければ幸いです。(ちなみに書いたのは2020年1月28日です)

1.東出さんの女性関係、他問題について

一部報道によると、東出さんは現在不倫関係が問題になっている唐田さん以外にも、親密な関係の女性が複数いたようですね。また、よくお酒を飲むこと、家事育児にはほとんど協力せず、不倫を疑う妻の杏さんに暴言を吐くなどの問題もあったようです。でも、そのこととは別に、結婚前は大変仲が良く、杏さんをとても大事にしていた、という情報もありました。

俳優さんのイメージとしては、誠実・真面目・優しい・イクメン…というキャラクターですよね。世間はそのギャップにも驚いているのだと思います。

東出さんの過去発言で、大変興味深いものがありました。それは、「掃き溜めにいた自分を(杏さんが)救ってくれた」というもの。

東出さんはおそらくもともと、わりと「やんちゃ」されていたのではないでしょうか。仲間とお酒を飲んで騒いで遊んでいるタイプだったのに、世間からは真面目な好青年でいることを求められ、とても苦しかったのではないかなと思います。常に我慢の生活を送り、耐えに耐え、もう無理!というタイミングで羽目を外すようなことをする、というサイクルで暮らしていたような気がします。そのストレス解消の一つに、「女遊び」があったのだと思います。女性に関する様々なエピソードが真実だとすると、相手を尊重し大事にする付き合いをしていたとは到底思えません。どこか女性そのものを見下していたような意識を感じます。

また、杏さんという素晴らしい人がパートナーになり、当初は誇らしかったものの、徐々にパートナーへの劣等感を募らせていったのかなと思います。何をするにも非の打ちどころがなく、美しい妻に対して、勝手に自分のプライドを傷つけてこじらせてしまい、今回の不倫につながったのではないでしょうか。

現状は離婚ではなく、関係修復の冷却期間のための別居、ということですよね。ご夫婦双方の思いが現状どうなのかは確認できませんが、東出さん自身がどれくらい自分の問題に向き合えるかが、関係修復のポイントになるのは間違いないでしょうね。私だったら、今回の不倫の件に限らず、これまでの人生のたな卸しをしっかり支援したいと思います。世間の目はかなり厳しいですが、個人的には同じ埼玉出身ですし、頑張ってほしいなと思っています。

2.杏さんのこと

当然ながら、杏さんを励ます声が世間にたくさんあふれていますね。双子の子育てをしている中での妊娠→出産、という、本当に大変な時期になんてことするんだ、と私も子育て経験者として素直に思います。

杏さんには何の罪もありません。悪いのは東出さんです。

杏さんは過去、ご両親の件(父親の不倫、闘病、母の借金返済)で、大変苦労されたようです。自分が家庭を持つなら必ず幸せになりたい、という想いも強かったのではないでしょうか。親の離婚を経験していると、自分は離婚したくない、子どもたちにそんな想いはさせたくない、という気持ちを持つ方が多いです。

ではなぜあんな人(言い方失礼ですが)をパートナーに選んでしまうのか、という疑問がわきますが、私は育った環境の刷り込みがあるからだと考えます。自分の親との関係、課題を消化できないまま、パートナーを選んでしまうと、失敗することが多いです。そんな典型的なパターンを、以下3つほど挙げてみます。

1つ目は、大好きな父親が母親とうまくいかず、離れ離れになった時、本当は父親に責任があったとしても、父親をサポートできなかった母に問題があるのではないか、と考えてしまい、私だったらもっとパートナーにこう接するのに、というように、親ができなかったことを自分の人生で再現しようとしてしまうケース。

2つ目は反対に、「母はあんな人を選ぶから悪いんだ、私は絶対に優しい人を選ぶ」と思って、頑張って慎重に選んだにも関わらず、蓋を開けたら、似たような人を選んでしまった、というケース。結婚前と結婚後で相手が豹変した、というのは、モラハラの相談でよくあります。妙に優しすぎる人、なんでも先回りして察し「すぎる」ような人も注意した方がいいと、私は普段からお伝えしています。

3つ目は、もともとのパートナーはそれほど問題がある人ではなかったのに、「この人も父親のように離れて行ってしまうのではないか」というこちらの過剰な不安から尽くしすぎてしまい、パートナーに悪影響を及ぼす場合です。一般的に「ダメ男製造機」と言われるような人です。

不倫をされた側が、離婚するか再構築するかを選ぶことは、簡単なことではありません。別れるべき、という意見の押し付けが、かえって本人を苦しめることにもなりかねません。私はいつもクライアントさんに、結論は急がず、じっくり考えることをお勧めしています。別居して冷却期間を持つことも、選択肢の一つだと思っています。当人同士が納得できる決断が一番です。

有名人なので仕方ないこととはいえ、全く見ず知らずの人に同情される、というのもなかなかしんどいことですよね。お子さんがいると環境を変えるのも難しいでしょうし、せめてゆっくり落ち着ける時間が確保できているといいな、と、自分もネタに書いておきながら思ってしまいます。

3.唐田さんのこと

彼女もまた、「清純派」という売りとのギャップに激しいバッシングにさらされていますね。妻子がいると知っていたにも関わらず3年も不倫関係を続けた、という行為は当然悪いことであり責任はとるべきだと思いますが、ひどい外見叩きについては、行き過ぎのようにも思えます。

注目されている「不倫匂わせ」SNS発信についてですが、これは彼女に限らず、既婚男性と不倫している女性は結構やっている人多いと思います。クライアントさんのお話からでも、された側・した側双方がこっそりSNSをチェックし合っているというのをよく耳にします。

世間一般的に見ると、奥さんを傷つけようと悪意を持って発信していると思われがちですが、もちろんその見方もありますが、私は別の側面もあると思っています。彼女たちは、自分が家族を壊す加害者だとは毛頭思っておらず、自分こそが悲恋のヒロインだと思っています。周囲に認められない(というよりそもそも孤独な人が多い)恋愛なので、彼から愛されていることだけが心の拠り所です。なので、「私は彼と愛し合っている」という証明をなんとか残そう、自分の承認欲求を満たそう、と、あんな形の発信になったのかな、と推測します。

途中に別の彼氏がいたという話もありますが、それもよくある話で、既婚者と恋愛する(した)人は、失恋の傷を新たな恋で癒そう、別の恋人ができれば彼を忘れられる、と、間を開けずに恋愛をする傾向があります。恋愛の傷を恋愛で埋めようとするのも、たいてい失敗します。幸せな恋愛・パートナーシップを築くことは、まず自分自身が整わないとなかなか難しいです。恋愛依存症という観点から考えると、不倫はかなり刺激的な恋愛です。度数の高いアルコールのようなものです。1度その刺激を味わってしまうと、誘惑から抜け出すのはとても大変です。奥さんにばれても、身近な人から警告されても、やめられないのはそういうことだと私は思っています。

今回これだけ大事になったので、ようやく完全に別れることができるのではないでしょうか。それは彼女にとってもいいことだと思います。逃げずに罪を償いつつ、これを機に新たな一歩を踏み出してくれればいいですね。

最後に

一口に不倫と言っても背景は様々で、一括りにはできないものです。それぞれ個別のケアと、夫婦関係そのものへのアプローチも大切だと思います。

今回私が気になったのは、男性有名人の発言です。

一夜限りの付き合いはあっても3年も続いたらNGとか、俳優なのに妻に隠し通せなかったのがNGとか、そこじゃないだろう、みたいな意見が多くて驚きました。男性の不倫は許してほしい、女性の不倫は絶対許しちゃいかん、みたいなものも目に入り、がっかりしました。

過去不倫した芸能人が、お笑い番組に出ることがありますが、あれは誰が面白いんでしょうか?笑って自分の責任をごまかそうとするのは、いつも男性のような気がしてなりません。

夫の浮気を妻が目をつぶる時代はとっくに終わっています。かといって、不倫即離婚すべきという訳ではありません。お子さんがいる場合は、子どもたちへの責任を果たすことも大事です。

…思ったよりずいぶん長くなってしまいました。皆さんはどう感じられたでしょうか。何か参考になる部分があれば幸いです。冒頭にも書きましたが、私の思ったことを自由に書いたものですので、間に受け止めすぎず、転載や引用なども控えて頂ければ幸いです。

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