「依存症」とは(カンタン解説①)

依存症って…何?

一言で言うなら、

「コントロールが効かない病気」

です。

アルコール依存症→飲んだら「ちょっと1杯」で止められない

ギャンブル依存症→お財布のお金が無くなってもパチンコ

薬物依存症→違法だとわかっていても手を出してしまう

買い物依存症→クレジット限度額超えてもショッピング

などなど。

車で例えるなら、ブレーキが壊れた状態。

やめようと思っているのに、やめられない!

というものです。

止められないのは、意思が弱いからだ、

根性がないからだ、とよく言われますが、

脳の機能に問題が生じるので、

本人の性格がどうこうでなる病気ではありません。

誰でもなりうる病気です。

依存症の種類

依存症の種類は様々です。

1.モノそのものに依存する「物質」依存

→アルコール・薬物(違法薬物だけでなく、処方薬、鎮痛剤なども)・タバコ(ニコチン)

2.それを「する」過程に依存する「プロセス」依存

→ギャンブル・買い物・スマホ・セックス・仕事

(過食・拒食はプロセス依存に入れる場合もありますが、

私は「糖質」の影響が大きいと感じてます。なので入れるとしたら

物質カテゴリかな?って思ってます)

3.身近な誰かとの関係に依存する「人間関係」依存…共依存 恋愛依存 

(これも持論であえて恋愛とセックスを分けてます)

だいたい、その人にとって身近で、

「手っ取り早くラクになれる」ものに依存します。

依存対象が重複している人(クロスアディクション)も少なくありません。

依存症の特徴

1.慢性

依存症は急に発症するものではなく、長年の生活習慣の中でなります。

よく、大学生が一気飲みで救急搬送されたりしますよね?

あれは「急性アルコール中毒」であって、=依存症とは言えません。

「中毒」はその時に身体が毒にあたる、というもので、依存症は

その物質を求め続ける、という違いがあります。

時間軸が違う、と言えば、わかりやすいでしょうか。

2.進行性

治療しなければ、状態はどんどん悪化します。

アルコールなら飲む量が増えたり、ギャンブルなら借金が膨らんだり。

残念ながら、自然によくなる、ということはまずありません。

なので、できるだけ早く、相談や治療につながることが大切です。

とはいえ、依存症のご本人が自分の問題に気づき、「治療しよう」と思う

のは、なかなか大変なことです。

周りにいる人が、適切なアプローチをすることが、ご本人を

治療へ結びつける、重要なきっかけになります。

3.致死性

依存症は、死を招く病気です。

こうやって書くと、脅すようではありますが、

アルコール依存症者の平均寿命は50歳と言われてます。

薬物依存症の場合も、身体への影響は少なくありませんし、

(私の相談上の経験的には脳への影響が大きいと感じてます)

ギャンブル依存症の場合は、自殺のリスクが高い。

「好き勝手やって、死にやしないでしょ」

という認識では危険です。

過剰に心配したり、振り回されるのもよくありませんが、

リスクある病気なのだというのは知っておいてほしいです。

実は、ストレスの「自己治療」

依存症は、日ごろのストレスを解消するためや、

寂しさ、孤独感を紛らわせるために飲んだりギャンブルしたり

することが大体の入り口です。

なんだかすっきりしたり、気持ちがよくなったり、辛さを忘れられる…

というメリットが感じられると、積極的にそれを求めてしまうんです。

イヤなこと、辛いことで、傷ついた自分のココロを、

依存対象を使うことで「自己治療」しているんです。

他人に迷惑をかけずに、自分で処理しようとして、

最終的に他人に迷惑をかけてしまう…というのはなんだか皮肉ですよね。

依存症の原因は?

結論から言うと、原因は様々、人それぞれです。

最近は遺伝要因も研究が進んでいるようですけどね…。

何が悪かったのか、つい「犯人捜し」をしたくなってしまいますが、

犯人を確定したら依存症から回復できるのか?

というと、そういうことでもありません。

例えば、「お前の育て方が悪かったんだー!」

って、母親を責める依存症の人がいて、

「そうね、私が悪かったわ、ごめんなさい」

と、お母さんが謝ったらすぐにもやめられるのか、

というと、そうでもないってことです。

原因探しよりも、大切なのは今ある問題に向き合うこと。

どうしてこうなってしまったのか…という「たな卸し」は、

依存症からの回復の中でとても大切なことですが、

それは、短絡的な「犯人特定」が目的ではありません。

あくまでもご本人が、自分を見つめ直すことが軸になります。

依存症は回復できます

依存症は「回復」できる病気です。

「治る」ではなく「回復」というのがポイントです。

例えばアルコール依存症の場合、依存症が「治って」、

ほどほどに飲めるようになる、というのは難しいです。

パチンコも同様、お小遣い程度に遊ぶことで満足できる、

というのは難しい。

だけど、お酒をやめたり、パチンコをやめること、

依存対象を手放すことで、

通常の生活を取り戻すことはできるのです。

「回復」はそういう状態を意味しています。

 

依存症の治療

依存症の「治療」について、ご説明します。

※病院に行くときには、必ず依存症を専門的に取り扱っている所を

探してくださいね。診療科目は「精神科」です。

たいてい、「依存症 病院 ○○(場所)」でググれば

出てくるとは思いますが、より詳しい情報を知りたい

場合には、私が以前働いていたような、「精神保健福祉センター」や

「保健所」などで教えてもらうといいと思います。

1.病院での治療

☆わかりやすく、アルコール依存症の治療の場合で説明してます。

〇離脱症状の治療

…手のふるえ(振せん)、けいれん、幻覚妄想や、不安・イライラ、うつ状態など

状況に応じて入院治療が必要なこともあります。

〇身体疾患の治療

…肝機能や消化器など、身体面を治療するのは内科領域です。

ただし、飲める身体になっておしまい、という場合が多く、内科→精神科

への治療のつなぎが重要です。

〇断酒の治療

…ここが1番肝心な治療の部分です。依存症について学ぶ教育プログラムや

グループワークや作業療法などで、

「どうやって飲まないで生活するか」の素地をつくります。

2.自助グループ(セルフヘルプグループ)への参加

「自助グループ(セルフヘルプグループ)」とは、

同じ問題をもっていて、その回復を求める人たちの集まりです。

当事者が運営するもので、参加者は「仲間」という立場。

グループでのミーティングは、「言いっぱなし、聴きっぱなし」で、

発言に対して、意見やアドバイスをすることはありません。

それって、治療って言えるの?

って思うかもしれませんが、私は、この自助グループへの参加こそが

1番の回復への近道だと思ってます。

とにかく、思い当たるグループがあれば、参加してみてほしい。

家族のグループもありますよ。

はじめは、他の方の話を聴くだけでも十分です。

代表的なものには、以下のようなものがあります。

依存症 ご本人向け ご家族向け
アルコール AA(アルコホーリクス・アノニマス)

断酒会

アラノン

断酒家族会

薬物 NA(ナルコティックス・アノニマス) ナラノン
ギャンブル GA(ギャンブラーズ・アノニマス) ギャマノン

 

3.リハビリ施設

依存症からの回復と、社会復帰を目的とした、

リハビリテーション施設が各地にあります。

アルコール依存症者向けには「マック」

薬物依存症者向けには「ダルク」

がメジャーで全国各地にある施設です。

寮のように、そこで寝泊まりする入所型の施設もあれば、

毎日通う、通所型の施設もあります。

「グループミーティング+共同生活」という中で、

依存症で失った生活スキル、対人関係を再構築する機関でもあります。

たまに、本人にうんざりした家族が強引に施設に入れたい!という

場合がありますけど、施設の利用は、あくまでもご本人の意思が大事です。

 

4.相談・カウンセリング

専門家に相談、カウンセリングしてもらう方法です。

専門家から個別のアドバイスがほしかったり、じっくり

自分の問題に向き合うには適していると思います。

ぜひ、自分の回復のために、相性のよい相談者を選んでくださいね。

それが私であれば光栄です(笑)。

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