あなたのココロのメンテ

自分と相手の「境界線」を意識していますか?

対人関係で重要なのは「境界線」

今日は、人付き合いの大事なコツの1つ、

境界線(バウンダリー)の話をしたいと思います。

すごく大事なことですし、逆にこれさえできたら、

ほとんどのメンタルの問題は解決できるのでは、と言えるくらいです。

ただし、実践するのは結構大変です。

理解して、意識しつつ、普段の生活に活用してもらえたらと思います。

以下、詳しくご説明します。

境界線とは?

さて、あなたは、

自分と他の人との「境い目」、「境界」、って、

意識したことありますか?

自分と他人とは違うんだから、当たりまえ、と思います?

親しい間柄なら、どうですか?

例えば、親子の場合、夫婦の場合、家族は一番近い他人ですよね?

思春期~若い世代の方なら、

なんでも理解してくれる親友が一番近い人、と思うでしょうか?

人には、それぞれ、

「パーソナルスペース」(個人的空間)を持つ権利があります。

年齢や性別は関係ありません。

自分の周りに、いわゆる「オーラ」の

ような、見えない線をイメージしてみてください。

その線から内側は、あなただけの、大切な領域です。

その領域の中では、あなたが主役、王様です。

どんな人でも、勝手に侵入することはできません。

見えない線は、あなたを守る役割があります。

あなたが接する親しい人たち、それぞれにも、みんなこの線があります。

なので、あなたが勝手に侵入することも、できません。

境界線は、お互いを尊重しあうための大切なものなのです。

境界線の種類

この線には、いろんな種類があります。

物理的なものだけではなく、心理的なものもあります。

【境界線の種類】

<物理的な境界線>

・身体的境界線

・持ち物・金銭の境界線

・時間・空間の境界線

・性の境界線

<心理的な境界線>

・責任の境界線

・感情の境界線

物理的な境界線

身体的境界線

例えば、知らない人や親しくない人に、急に触られたら、ぎょっとしますよね。

たとえ痴漢に遭わなくても、

他人とくっついていないといけない満員電車は不快ですよね。

手がどこまで近づいてきていいかは、こちらで決めていいんです。

ちなみに、家族や恋人でもこの考え方は一緒ですよ。

おそらく他人より近い距離は許せると思いますが、

しんどい時には離れていいんです。

私の場合は、かなり母がべたべたするタイプで気持ちが悪かったので、

あまり近づかないようにしていました。

最近で言うなら、子どもとの距離もそうですね。

息子が1歳前くらいの時は後追いが激しくて、ずっと抱っこ抱っこの毎日でした。

トイレに行くだけでも大騒ぎだったので、

本当に気が滅入り、限界を感じたら家族に任せて別室で一人で休みました。

家族だから許してあげなきゃ、や

我慢してあげきゃ、と思う必要はありません。

そして、重要なことがもう一つ。

身体の境界線で、絶対守って欲しいこと。

暴力は、絶対に引き受けない。

もちろん、暴力を振るってもいけません。

もし暴力を振るわれそうになったら?

全力で逃げましょう。

他の家族・親戚・友人、

頼れそうな人にはとにかくSOSを出すこと。

誰もいない、というなら警察や自治体も窓口になってくれます。

傷ついてからでは、遅いのです。

身体の傷が癒えても、精神的な傷は、なかなか癒えません。

あなたの大事な身体は、自分でしっかり守りましょう。

持ち物・金銭の境界線

一般的に、人のモノを勝手に使うのはダメですよね。

おそらく、見ず知らずの人のモノを

勝手に使う人は、さすがに少ないかなと思います。

でも、これが親しい仲になると、結構、ありません??

ちなみに私は姉がいるので、

よく姉の洋服やバッグ・CDなどを拝借しておりました。

昔、勝手にCDを友達に貸してものすごく怒られました…。

そりゃそうですよね。

家族や親しい人同士だと、

「このくらい、許してくれるだろう」

「別に大したことじゃないだろう」

と、甘えが出てしまうんですよね。

 

『ドラえもん』のジャイアンは、

「のび太のものは、オレのものだ!」とかれこれ数十年言ってますね。

ジャイアンは、のび太が自分に従う(許してくれる)

と思っているからです。

本当は、のび太は毅然と断るべきなんです。

でもそれじゃ、キャラ崩壊しちゃいますよね(笑)

さて、あなたや、あなたの周りはいかがでしょうか?

例えば、彼氏に、勝手にスマホやお財布をいじられている人はいませんか?

充電切れそうだから貸してとか。

他の男とやりとりしてないか履歴見せろ、とか。

給料下ろすの忘れてたから会計出しといて、とか。

本当は嫌なのに、言いなりになっていませんか?

あなたは、のび太じゃないんです。弱虫キャラを演じなくていいんです。

あなたのモノは、あなたのもの。

どうしたいかは、あなたが決めていいんですよ。

時間・空間の境界線

自分の時間は自分のものです。

自分の空間は自分のものです。

どんなに仲のいい人でも、何日もずーっとべたーっと

一緒にいられると、疲れますよね。

(恋愛初期などはラブラブ「酔い」の状態で、

当てはまらないこともありますが…。)

また、だいたい小学生くらいになれば、

自分のお部屋を作ってもらうのが一般的でしょうか。

もちろん、家の大きさや兄弟の多さなどで、

どのくらいスペースが確保できるかは、マチマチですよね。

でも、部屋でなく仕切りでもいいので、

ある程度の年齢になったら自分のスペースは持つべきです。

この「空間」のエピソードについて、少しお話ししますね。

ご家族から引きこもりのご相談を受けるとき、

ご相談当初はたいてい、

「本人が自室にこもって出てこない」です。

生活は昼夜逆転、

家族と顔を合わせないように、

みんなが寝た後でそっとキッチンでラーメン食べてる…

みたいな話をよく聞きます。

出てきなさいと言っても出てこない。

部屋の中で寝ているのかゲームしてるのか…。

ご家族としては心配だとは思います。

自分の部屋がない方がいいんじゃない?と思います?

そういうものでもないんです。

自室にこもっているのは、

何らか、出てこられない理由があることと、

彼らにとっては、

自室が唯一自分を守れる空間であることを

理解してほしいな、と思います。

あんまり出てこないから、

ドア壊した方がいいか、など、たまに強硬手段に

出る親御さんがいらっしゃるのですが、

それはだいたいうまくいきません。

もちろん、命に係わる状況なら話は別ですが、

なるべく、見守りつつ、別のアプローチの方法を考えて

いかれるといいかなと思います。

性の境界線

身体に関する話でもしましたが、身体に触られると嫌ですよね。

嫌、というか、もはや犯罪です。

以前同僚の女の子に聞いたのですが、

その子の友達はキャバクラでバイトをしていて、

そのお店はなんと、胸までおさわりOKなのだそうです…!

それを聞いて、ぎょっとしました。

だって、店がそのルール決めてるんですもんね。

従わないと、クビになるのかな?そこまで確認はしませんでしたが。

私は驚いたけど、水商売あるあるなのかもしれないですね。

でも、セクシャルなパーツは「プライベートゾーン」です。

受け入れられない時には拒否すべきですし、

嫌がっている人に強要すべきではありません。

これは、カップル・夫婦間でも同様です。

セックスを強要することは、立派なDVです。

一般には、いわゆる「子だくさん」なご家庭を見て、

幸せそうだ、と思う方が多いのではないでしょうか。

ドキュメンタリー番組も一時流行りましたしね。

でも私、この手の番組に対して、嫌悪感しか湧きません。

地域でケースワーカーやってると、

生活保護でやたら子だくさんな家庭、多いんです。

それも、年子で何人もとか…。

母親の身体の負担、相当大きいはずです。

だいたい、背景にDVありです。子どもたちの虐待も心配です。

親の性行為を見せるのも虐待ですし、

上の子がお手伝いのレベルを超えて、下の子のお世話をするのも

よくないと思います。

だから私は、「兄弟多くて幸せね」とは決して思いません。

お母さんや子どもたち、一人で泣いていないかな。

自分さえ我慢すればいいって思っていないかな…。

毎回、そんな風に感じています。

心理的な境界線

責任の境界線

責任の境界線、とは、

自分が負うべき責任と相手が負うべき責任を分ける、

ということです。

この話は、依存症の相談でよくしています。

例えば、深夜酔って帰宅した旦那さんが、朝起きられなくて、会社に遅刻したとします。

遅刻して上司に怒られた!恥ずかしい思いをした!

としたら、それは誰の責任ですか?

はい、旦那さん自身ですよね。

ここで、

「なんで起こしてくれなかったんだ!」

「妻の務めを怠ったお前のせいだ!」

などと言われて、

「私が妻として至らないから…」

と思う必要はありません。

自分の失敗の責任は、自分で引き受けないと、行動を改善できません。

尻ぬぐいしてしまっては、責任をとる機会を、奪ってしまうことになるんです。

本人の責任は、本人にしっかり返していきましょう。

ちなみに、これはお子さんでも同じです。

私、最近の学校は、親の役割が多すぎると思ってます。

ママは働く人が多くて、現実は時間がないのに、反比例してますよね。

ある程度大きくなれば、子どもにだって責任はあります。

いつからか、日本は子どもに責任を与えるのが遅くなっちゃいましたよね。

なのに、成人年齢を18歳に引き上げてよかったんでしょうか…?

子どもを信じて任せてみることも、自立を促すのに大切だと思います。

感情の境界線

感情の境界線についてです。

喜び・怒り・悲しみ・楽しみ、どんな気持ちも人それぞれ。

どう思うのも、自由です。

誰も、あなたの気持ちを強制することはできないのです。

反対に、相手の感情も強制することはできません。

例えば、すごく好きな人がいるとしましょう。

でも、完全に片思いで、相手があなたを好きになることはありません。

好きという気持ちが大きくなるにつれ、

「どうして私を好きになってくれないの!私はこんなにあなたを思っているのに!」

と、相手に怒ったところで、相手の気持ちをコントロールして、好きになってもらうのは

難しいです。

(もちろん、彼を振り向かせる努力をして、好きになってもらう、とかはあると思いますが、

その行動が直結して気持ちを動かせる、という訳ではないですよね。)

反対に、あなたの気持ちを、相手が勝手にあきらめさせる、という訳にもいきません。

一途に相手を思い続けるか、すっぱりあきらめるかは、あなた次第です。

ちなみに私は、1~2年くらいの一途な片思いなら、それもいいと思いますが、

相手にされないのに長期間思い続けるというのは、不毛なので止めた方がいいのでは、と思います。

ストーカーになってもいけませんし。

あなたが持つ、どんな感情も、あなたの自由。

ただし、それを行動に移す場合には、配慮が必要です。

相手が嫌がることはしないように、心がけてください。

 

いかがでしたでしょうか?

ぜひ、相手とのコミュニケーションをとるとき、

これらの「境界線」を意識して接してみてくださいね。

 

 

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