先日、会議でこんな話を聞きました。
断酒を継続するため回復施設に通所している、アルコール依存症の女性のお話です。
とにかく頑張り屋さんで、毎日しっかりプログラムをこなし、周囲への気配りもできる人。
「お酒がやめられてよかったです!家族とも仲良くなれました!」
と、自助グループのミーティングでも「いい話」をしている。
でも、なんだかスタッフとしては違和感が湧くのだそう。
早く施設を卒業して、仕事に戻りたい、という彼女の要望を、いったん保留にして、クールダウンの時期を設けたそうです。
ご本人としては、不満ですよね。自分はまじめにこなして、断酒も継続してるのに。
でも、このままじゃ、また再発してしまうよね…というのが、スタッフの思いでしたし、それを聞いていた私もそう思いました。
どうしてだと思いますか?
依存症の人は、自分の本音や、自分の感情に蓋をして生きてきた人がとっても多いです。
そして、その蓋があくのを怖れていて、「開けないで」って、無意識のうちに思っているように感じます。
この女性の場合、頑張って「いい人」をずっと演じていたんだと思います。
自分が優等生でいれば、人から嫌われることはない、見捨てられることはない、自分の居場所がなくなることはない、と必死だったのではないでしょうか。
その歪みから、お酒に頼らざるを得なくなってしまったのだと思います。
だから、優等生の仮面をかぶっていて、心から同じ依存症の仲間やスタッフを信用できなければ、またそこで同じ問題を繰り返すことになってしまうわけです。
回復したスタッフの皆さんはみんな、自助グループに参加し続けることで、みんな一緒なんだ、ここなら安心できる、ホッとできる、何を話しても受け入れてもらえる、と思った時期から自分が変わっていけたそうです。
これって、依存症の本人に限ったことではないと思います。
親や、夫、親しい人の前で優等生でい続けて、頑張るのが当たり前になりすぎていて、自分の仮面の下が、どんな顔だったか忘れてしまっていることはありませんか?
まずは、安心して素直な自分でいられる場所を探すこと。
自助グループや、カウンセリングの場面がそれにあたると思います。
蓋を開けてみたら、思いきり悪魔が出てくる場合もあると思います(笑)。
でも、きっとそのあとは、もっと楽に、素直に生きられるようになるはずです。
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