私は女性の支援だけ取り組みたかったので、
開業してからは男性の相談は受けないことにしてます。
でも、行政にいた時は、(当たり前ですが)お客さまを選べる立場にないので、
男性からの相談も受けていました。
その中で、
「妻からDVを受けている」
という内容もありました。
![](https://snowmelt163.com/wp-content/uploads/2018/04/5965c314b7039727e8c94f965428fae7_s-300x200.jpg)
あまり相談のキャリアのない人や、単純に優しい人は、
純粋にその方を「被害者として」ご相談に対応するのですが、
私は必ず、
この人自身が加害者なのでは…?
という疑いを持って接するようにしています。
というのも、
「フタを開けたら夫の問題」
ということがすごく多かったからです。
最初は当然、困っている相談者のお話を丁寧に伺います。
どんな時、どんな風に暴力があるのかとか
どうして関係性がこじれてしまっているのかとか。
一通りお話を伺って、それでは、奥さんのお話も聞かせてください、
って、奥さんからのお話を伺うと、
全然真逆の話が出てきたりするんですよね。
登場するのはたいてい、
夫に暴力をふるう、モンスターのような妻ではなくて、
疲れきって、弱音を吐くこともできず、ぐったりした女性です。
![](https://snowmelt163.com/wp-content/uploads/2017/08/a04541c980f68b781dcdd52fcb9b716e_s-300x200.jpg)
奥さんの方が我慢して我慢して、
それでもどうにもならなくて、
我慢の限界に達して、夫に怒りを爆発させたとき。
その一点だけをとらえて
「妻に殴られたー!!」と騒いでいる人、結構いるんですよね…。
なので、「妻からのDV」という言葉は、そっくりそのまま受取らず、
どんな背景があって、そうなってしまっているのかを
よく見極める必要があるな…と思っています。
私がかつて出会った事例には、以下のような特徴がありました。
そもそも夫がDV加害者
夫に発達障害傾向あり
夫にアルコール・ギャンブル・借金問題あり
夫に女性問題あり(不倫)
もちろん、夫側の問題はなく、妻から一方的に暴力を振るわれている、
という人もいらっしゃいます。
ただ、男性の方が女性より単純に力は強いし、経済力もあるはずなので、
妻から距離をとるのは、専業主婦で力のない女性が逃げるより、
圧倒的に簡単なはずなんです。
あえて、それをしないのはなぜなのか…??
それはやはり、夫自身も何か問題を抱えていると言わざるを得ません。
この「問題」というのは、男性でも女性でも、
DV被害者の方の共通する「課題」だと私は考えています。
夫婦関係の問題は、2人の「関係性」の問題なので、
どちらか一方の問題だけクリアになれば解決、ということはまずないです。
こじれてしまった部分を整理して、変えられるところから変えていく。
その中で、二人の関係を今後どうしていきたいか、二人で決めていく
ということは、どんな問題にも共通するところかなと思っています。
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